「ドンロー主義」について(4):ローズベルト・コロラリーが示すこと

ローズベルト・コロラリーは、モンロー・ドクトリンを西半球の秩序維持原理として再定義し、米国の「警察権」的介入を正当化した。これは、西半球という限定された地理的空間で、欧州の勢力均衡に対置される、覇権安定論として、モンロー・ドクトリンが機能したことを示す。トランプ政権のNSSは、西半球での覇権安定と、世界規模での勢力均衡の併存を構想する。
篠田英朗 2026.01.13
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アメリカの国力拡張とモンロー・ドクトリンの発展

 モンロー・ドクトリンの歴史の中で、「ローズベルト・コロラリー」は非常に有名である。第26代大統領セオドア・ローズベルトは、モンロー・ドクトリンを、より積極的な介入主義の政策論として前面に打ち出したことで知られる。

 1902~1903年に、イギリス、ドイツ、イタリアのヨーロッパ列強国が、対外債務の不履行を理由にベネズエラに対して海上封鎖を実施した。1904年にハーグの常設仲裁裁判所は、この海上封鎖による紛争の仲裁案として、軍事行動を起こした国に、債務返済の優遇措置を与える旨の判断を下した。

 これはアメリカに危機感を抱かせた。そこで当時のT・ローズベルト大統領は1904年12月の一般教書演説にて、アメリカは中南米の地域安定のために軍事介入も辞さない姿勢を示した。そしてそれを、モンロー・ドクトリンの必然的な帰結として説明した。

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  • オルニー・コロラリー
  • 時代精神の象徴としてのローズベルト・コロラリー
  • 国際法秩序とモンロー・ドクトリン
  • バランス・オブ・パワーに比肩するモンロー・ドクトリン
  • トランプ政権から見た覇権安定論としてのモンロー・ドクトリン

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