(補足)ウクライナを支援する国際政治学者たち:「慶応系」と「(早稲田/)防衛研究所系」

 本稿は、前回の記事の議論の補足として、一般に「ウクライナ応援団」とも総称されており、互助的関係も築いているウクライナ支援の論陣をはる研究者たちを、「慶応系」と「(早稲田)防衛研究所系」の二つの大きな系統にそって、リスト化しておく。
篠田英朗 2025.12.26
サポートメンバー限定

 ロシア・ウクライナ戦争をめぐっては、国際政治学者・安全保障研究者たちが、ウクライナを支援しなければならない、という立場から強力な論陣を張ってきた。

 非常に特徴的なのは、メディアの露出度が高く、世論にも強い影響力を持っている国際政治学者たちが、懇意のネットワークの範囲で成立していることだ。相互に褒めあう互助的要素も非常に強いことも目立った。

 ウクライナ支援について、意見を同一にしているだけではない。多くの論点、たとえば、NATO東方拡大を戦争の原因にあげたら「親露派」になってしまうのでそれは言ってはいけないタブー、「今日の欧州は明日の東アジア」なので日本はウクライナを強く支援したうえで自国の防衛費の増強にも努めなければいけないのが当然、など、状況認識から政策的な主張の立場まで、ほぼ同じである。

この記事はサポートメンバー限定です

続きは、3117文字あります。

下記からメールアドレスを入力し、サポートメンバー登録することで読むことができます

登録する

すでに登録された方はこちら

読者限定
アメリカを動かしてきた「イスラエル・ロビー」
読者限定
イランに対する制裁の歴史
読者限定
イランのホルムズ海峡管理の国際法から見たときの複雑性 
読者限定
「体制転換」という名の幻想の政策:いつ生まれたか 
サポートメンバー限定
日本の安全保障の専門家がアメリカ専門家ばかりなのはなぜか 
読者限定
アメリカ代弁専門家に市場の混乱・政府不対応に対する責任はないか
読者限定
揺れるアラブ諸国~湾岸諸国は割れるのか~
読者限定
米軍の地上戦の展開はあるのか ~弾切れ状態の宣伝戦後の米国の選択~