紅海・アデン湾流域で暗躍するUAE:イエメンとソマリランド情勢の流動化
イエメン情勢が緊張している。ソマリランドの国家承認をイスラエルが断行したばかりの時期だ。中東から、スーダンやエチオピアも含めた東アフリカへと貫き、アデン湾の両岸で影響力を発揮しているのは、UAEである。いわゆる紅海・アデン湾流域独自の事情で、暗躍している。ソマリランドのイスラエルによる国家承認も、連動性が高い。現地事情をふまえた視点で、分析を行っていかなければならない。
篠田英朗
2025.12.30
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流動化する南部イエメン情勢
サウジアラビアが主導する湾岸諸国連合軍が、12月30日、中東イエメン南部の港町ムカラを空爆した。UAEが「南部暫定評議会」(STC)勢力に武器を渡していることを阻止することが狙いだとされる。
ラシャード・アル=アリーミー大統領指導評議会(PLC)議長が、UAEがSTCへの支援を通じて、国家の権威を弱めていると非難する演説を行った。サウジアラビア主導の空爆は、この認識のそったものだ。サウジアラビア政府もまた、STCの勢力拡張の背景にUAEが存在しているとして非難し、撤退を求める声明を出している。