アメリカ戦争への追随と日本外交の危機:終わりゆく“ルールに基づく秩序”と日本の選択

高市首相の訪米は、日本がアメリカ側に立つ姿勢を明確に示したものだった。しかし今回の対イラン戦争は国連憲章や国際人道法の問題を抱え、過去の中東戦争とは性格が異なる。欧州が経験した苦い教訓を共有しない日本では対米追随が前提化しているが、その判断には大きなリスクがある。結果として「ルールに基づく国際秩序」の説得力も失われつつある。
篠田英朗 2026.03.21
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 高市首相が訪米し、トランプ大統領に対し、すでに報じられているとおり、「イランによる核兵器開発は決して許されない」とする日本の立場を明らかにした。また、「ホルムズ海峡の閉鎖、航行の安全を脅かす行為や周辺地域に対する攻撃といったイランの行動を深刻に懸念し、非難する」との認識を示した。そのうえで、「米国を含む国際社会と共に、事態の早期沈静化および国際的なエネルギーの安定供給等を含む中東地域の平和と安定の実現に向けた取組が重要である」と述べている。

 要するに、今回の訪米は、日本がアメリカ側に立つという立場を明確に示した外交行動であったと言える。

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