プーチン体制は崩壊すると言えるのか? 永久戦争の覚悟がロシアの撤退を導き出す、という主張の検証
ロシア・ウクライナ戦争の停戦交渉に対する姿勢を決めるにあたり、戦争継続のリスクをどう評価するか、という問題は、当然大きな論点になる。停戦反対論者は、ウクライナが最後の一人になっても戦い続けるゲリラ戦まで覚悟すれば、やがてロシア軍が撤退するかプーチン政権が倒れる、と主張する。この見通しに、どれくらいの妥当性があるだろうか。
篠田英朗
2025.05.17
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漫画家の小林よしのりさんが主宰する「ゴー宣道場」のイベントに4月に参加させていただいたことをきっかけに、私が運営している「篠田英朗・国際情勢分析チャンネル」に小林さんに出演していただくことになった。本日5月17日(日)19:30からである。https://nicochannel.jp/shinodahideaki 内容としては、4月のイベントの議論の内容を続けて、ロシア・ウクライナ戦争について話していく。(なお後日視聴も可能である。)
4月のイベントでは、井上達夫東大名誉教授と菅野志桜里弁護士と一緒の登壇で「ロシア・ウクライナ戦争」への態度について話が進んだ。井上名誉教授は、停戦に反対で、停戦論者を「対露融和主義者」として厳しく非難している。イベントでもそこが議論の中心になった。今日のそこから会話が進展していくだろう。
井上達夫名誉教授の議論
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- ロシアは苦しんでいないのか
- 確認できないロシア国内の反政府運動
- ロシア領攻撃に執着を見せるゼレンスキー大統領
- 日露戦争の事例との比較
- 大北方戦争の事例
- メジンスキー大統領補佐官は、井上名誉教授らに反論している
- ロシアにとって戦争がすでに祖国防衛戦争になっている点
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