中国・ロシア首脳会談後の「共同声明」を読んで

中露共同声明は、「多極化世界」「覇権主義反対」「文明の多様性(と平等性)」を軸に、中国とロシアが共有する世界観を示した。両国は脱植民地化以後の歴史観を共有し、米欧中心秩序への対抗を掲げる一方、国連中心主義や主権平等の理念も強調している。日本のメディアは欧米諸国の掲げる理念を強調しがちだが、対抗勢力の理念も理解しておくことも、現代世界では重要である。
篠田英朗 2026.05.24
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トランプ大統領中国訪問とプーチン大統領中国訪問の違い

 アメリカのトランプ大統領が5月13日から実質2日間の中国訪問を行った後、5月19日からロシアのプーチン大統領が中国を訪問した。巷では、中国側が示した両者への待遇がほぼ同じだった、微妙に違っていた、といったことが、話題になったようだ。

 実質的な部分に注目した上での顕著な違いは、中国・米国の共同声明は発出されなかったが、中国・ロシアの間では包括的・理念的な「共同声明(joint communiqué / joint statement)」が出されたことだろう。

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続きは、5326文字あります。
  • 中・露「共同声明」の内容
  • 歴史観の共有
  • 広範な諸国との連帯の精神
  • 覇権主義への対抗
  • 「1.包摂的かつ相互利益的協力のための、開かれた世界という原則」
  • 「2.不可分かつ平等な安全保障の原則」
  • 「3.国際関係の民主化とグローバル・ガバナンス体制改善の原則」
  • 「4.世界文明と価値観の多様性」

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