イランの体制転換はなぜ起こらないのか

米イスラエルはハメネイ師殺害で体制転換を期待したが、イランでは反体制派が権力を持たず、体制擁護派が国家機構を掌握しているため崩壊は起きなかった。多くの国民は生活重視で、対米制裁への反感やペルシャ文明への誇りも強い。結果として戦争はむしろ革命防衛隊など強硬派の結束と影響力を強め、体制は安定を維持している。
篠田英朗 2026.05.06
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非現実的だった体制転換の願望

 アメリカ・イスラエルの対イラン戦争は、2月28日のイラン最高指導者ハメネイ師を殺害する攻撃が、アメリカとイスラエルが期待した体制転換につながらなかったため、泥沼化の様相を呈することになった。

 攻撃直後から、この『The Letter』で私が書いてきているように、体制転換の期待は、アメリカとイスラエルの勝手な願望に過ぎなかった。国際法違反の攻撃は、政治的な観点から見ても合理性を欠き、無責任なものだった。

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  • イランの国内事情
  • イランの人びとの政治体制への不満の性質
  • 2割―2割―6割のリアリティ
  • イランの政治体制の強化
  • イランの今後

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