追記:イランの弾薬の早期枯渇という幻想は誰が流布させたのか:その責任

虚偽情報も含まれたアメリカ人の言説に、日本の専門家が簡単に振り回されている状況が、今回の戦争で、目立っている。果たして日本はこれで大丈夫か。
篠田英朗 2026.04.26
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イランの弾薬の早期枯渇という幻想は誰が流布させたのか

 本日の『The Letter』で、イランの弾薬が早期枯渇するという幻想が、3月に広く流布していたことについてふれた。日本でも軍事評論家や国際政治学者の間で広く見られた現象であった。ただしそれも、アメリカ政府及びアメリカのシンクタンクやアナリストがそのように言っていたことに、日本の評論家・学者層が影響され、受け売りしていたにすぎないところがある。

 日頃から、ただ単にアメリカ人が言っていることを日本語にしているだけの作業を生業としているような方々が、専門家と呼ばれているのが、日本である。「横文字を縦にする作業」だけで飯を食っている、といった悪評は、歴史のある学問分野では、相当に軽減されてきているように思われる。しかし安全保障分野を中心とする軍事研究や国際政治学では、まだそのような習慣が根強く残っている。それどころか、アメリカ人とどれだけ親しいかで、地位の上下が決まるかのような風潮すらある。日本政府が、アメリカの政策に盲目的に追従する傾向があるため、防衛省・自衛隊や外務省、あるいは与党自民党との付き合いが太い安全保障系の研究者コミュニティで、その傾向が顕著であるように思われる。

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