イランのホルムズ海峡管理の国際法から見たときの複雑性
米イスラエルとイランの戦争でホルムズ海峡は一時停止後、イラン許可国の船舶が通行再開。日本は封鎖とみなし対イラン交渉を行わず自国船は通行困難。一方アジア諸国などは通行。海峡は領海かつ国際海峡で法的評価は分かれ、慣習法やイランの留保、自衛権・臨検を巡り解釈が対立している。
篠田英朗
2026.04.04
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ホルムズ海峡の交通の現況
ホルムズ海峡における船舶の往来が、大きなニュースとなっている。アメリカ・イスラエル対イラン戦争の勃発にともなって、通行が完全に中断した。しかし、現在は、イランの許可を得た外国籍の船舶が通行している。
この状況について、政治的立ち位置を反映した対立も生まれている。日本政府は、戦争当事国のアメリカにしたがって、ホルムズ海峡が「事実上の封鎖」の状態にあるとみなしている。そこで、その解除をイランに要請する、という立場をとっている。そのため逆にイラン政府と交渉をしていないので、基本的に日本国籍の船舶は通行ができていない。
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- ホルムズ海峡は、イランとオマーンの領海
- ホルムズ海峡は「国際海峡」とみなされている
- イランもオマーンもUNCLOSを批准していない
- イランは持続的な留保をしている
- イランは自衛権を行使している
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