パランティア・テクノロジーズの研究(番外編):「アメリカン・マインドの終焉」とシュトラウシアンとしての「自由民主主義の勝利」、そしてニーチェの影

パランティア社の思想をたどると、アラン・ブルームの『アメリカン・マインドの終焉』、そしてニーチェの問いに行き着く。冷戦終焉後、「アメリカン・マインド」は勝利したのか。シュトラウス、ネオコン、フクヤマをめぐる議論に、私自身の研究の歩みを重ねながら、パランティアが目指す「復権」の意味と、その危うさを考える。
篠田英朗 2026.09.24
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パランティア社の「政治思想」

 注目を集めているパランティア・テクノロジーズ社について、これまで4回にわたり、この『The Letter』で記事を書いた。第1回の「概要」と第4回の「Maven Smart System(MSS)」に関する整理の間に、共同創業者であるピーター・ティール氏とアレクサンダー・カープ氏の思想的背景を、それぞれの邦訳書を中心に整理したのが、第2回と第3回である。

 もともと、ティール氏とカープ氏の思想的背景に強い関心をそそられたことが、一連の記事を書こうと思った動機だった。両氏の保守的な思想傾向が、トランプ政権の思想傾向と独特の形で結びついている。そのことが、現在のパランティア社の立ち位置を象徴しているように思える。

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続きは、7247文字あります。
  • 『アメリカン・マインドの終焉』の背景
  • レオ・シュトラウスと藤原保信
  • ネオコンとシュトラウシアン
  • 自由民主主義の勝利は「アメリカン・マインドの勝利」なのか
  • ニーチェの巨大な影響力
  • パランティア社とニーチェ哲学

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