高市首相は何を意図していたのか

高市首相の国会答弁を契機に、中国は日本への渡航抑制を促す事実上の「制裁」を強化し、日本経済への影響が懸念されている。現在、中国のGDPは日本の約5倍で軍事力格差も決定的である。高市首相は、防衛費増額や台湾有事対応能力の強化を進める意図を持っていると想定される。だが、だからこそ中国は日本の防衛力整備を牽制する狙いで強く反発している。
篠田英朗 2025.11.21
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日本と中国の厳然とした国力の格差

 高市首相の「台湾有事」をめぐる国会答弁に端を発した中国の日本に対する事実上の「制裁」行動が、広がっている。観光や留学での日本に渡航することを控えるように中国政府が自国民に働きかけている。すでに目に見えた影響が出てきており、マイナス成長状態の現在の日本経済のGDPを押し下げる効果があると懸念されている。

 2012年における 尖閣諸島をめぐる問題で日中関係が悪化した際にも、日本への中国からの渡航・観光が減少したことがある。しかし日本と中国の経済力の格差は、13年前とは比較にならない。2012年10月に、前月に121,673人だった中国からの訪日者数が、69,713人になった、という記録がある。現在は、月当たりの中国人の訪日者数は70~90万人の規模だ。日本経済に与える影響は、当然、大きい。

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  • アメリカを支援する日本の役割を重視する流れと高市首相の気負い

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